青年海外協力隊・スリランカ・幼児教育


~ 紅茶農園の子どもたちのたくさんの笑顔に出会った酒井智帆さん

今回は、スリランカの大規模紅茶園内の託児所で保育支援の活動し、赴任中、赴任後と子どもたちに絵本を送るプロジェクトをおこなっている帰国ボランティアに、NIC内にあるJICA名古屋デスクの国際交流推進員がインタビューをしました。

Q: JICAボランティアに参加しようと思ったのはいつごろですか?
A:高校のときから、なんとなく青年海外協力隊の名前だけは知っていました。現実的に考え、意識し始めたのは、社会人として児童養護施設で働いていた時です。

Q: 不安はありませんでしたか?
A :実は、第一希望はメキシコの母子施設での活動だったのですが、JICAボランティアの合格結果がきたとき、スリランカでの企業内託児所での活動という通知がきました。スリランカという国のことを全く知らなかったし、幼稚園・保育園での仕事経験がなかったのですごく悩みました。

Q: どのようにその不安を克服したのですか?
A :国のとこはいろんな本を読んで調べました。また、仕事に関しては赴任前に知り合いに紹介してもらった保育園へボランティアに行って勉強しました。そのときの収穫はとても多く、子どもが楽しく笑顔でいるためにどうしたらよいかを考えればよいのだと学びました。

託児所で子どもたちと一緒に

託児所で子どもたちと一緒に

Q: スリランカでの活動の内容は、どんなものでしたか。
A:プランテーションで働く女性たちの子どもをお世話していました。プランテーション内にある9つの託児所をまわっていたのですが、親と託児所の先生方を対象に、子どもたちの発育を促すための意識改革を行いました。

Q: 外国人として任地にくらしてみて思ったことを教えてください。

A: 大変だったのは言葉です。協力隊の派遣前訓練では、スリランカで一般的に使われるシンハラ語を勉強しました。私の配属先では、シンハラ語は大人は話すことができましたが、子どもたちは全く別の言葉であるタミル語を使っていました。子どもたちに何かを伝えたいときは、まずシンハラ語で現地の先生方に伝え、それを先生方から子どもたちにタミル語で伝えてもらいました。伝えるのに時間がかかると思いましたが、この方法を取ることで、私のやりたいことが必ず先生方に伝えることができ、相互理解の促進につながったと思います。

Q: 任地で暮らしてみて困ったことはありますか?
A:発表会や卒園式などのイベントを行ったところ、それに抵抗する人がいて、任地を変えたいと思うぐらい悩んだことがありました。しかし、現地の助産師さんと話をしていたところ、私と考え方ややり方が一致していると感じ、その方と一緒に協力して活動するようになりました。その時、協力することは1+1ではなく、大きな掛け算だと感じました。二人で、9つの託児所の卒業する子どもたちと保護者を、初めて動物園へ遠足に連れて行くという企画を立てました。反対する人もいましたが、下準備を細かくし、プランテーションのボスにも協力してもらい、参加者230人の遠足が実現しました。子どもたちも保護者もものすごく喜んで、大絶賛してくれました。そして、近くてもいいから今度は自分たちで遠足を企画したいという声があがり、心からうれしかったです。帰国前には託児所でお別れ会を開催してもらい、感謝の言葉をたくさんもらいました。

Q: 今後この経験をどのように活かして生きたいですか?
A: 現地にいる間,「HAPPY PUNCH」というスリランカに絵本を贈るというプロジェクトを行っていました。これは、いらなくなった本ではなく、自分が心から気にいっていて読んでほしいと思う本を訳してスリランカに贈り、その本を受け取った子どもたちは感謝の気持ちを絵に書いて自分の写真を一緒に贈り返すというものです。活動中現地で、「HAPPY PUNCH」を通して贈られてきた絵本の読み聞かせをしていました。絵本は見ても楽しく、本を見る子どもも笑顔になれる、本を送った日本の人も子どもたちの絵で笑顔になれる。これは世界とつながる笑顔の架け橋プロジェクトだと思い、今後はスリランカに限らず、世界の笑顔を増やすために、積極的に続けていきたいと思っています。絵本を贈りたい方も募集しています!

「HAPPY PUNCH」 プロジェクトで贈られた絵本に喜ぶ子どもたち
「HAPPY PUNCH」 プロジェクトで贈られた絵本に喜ぶ子どもたち


独立行政法人国際協力機構(JICA)とは?
開発途上国の人々が、自国の抱える課題をみずからの力で解決し発展できるよう、研修員の受入や専門家の派遣等による技術協力等の支援を行っている。 JICAの主な事業の一つとして、青年海外協力隊やシニア海外ボランティア等の募集・育成・派遣があり、相手国からの要請に基づき、100を超える世界各国へ隊員を派遣している。

(問)JICA名古屋デスク
   TEL052-581-5691(交流協力課内)
   ✉ jicadpd-desk-nagoyashi@jica.go.jp

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