2024.03.21
教室のあゆみ ~「NIC日本語の会」から「NIC日本語教室」へ~
NIC日本語教室は、「NIC日本語の会」として1991年に設立しました。レベル、目的、時間の各別に合計11のクラス編成による運営で、1課で1つの文法事項を学べるテキストをボランティア主体で作成し、それを用いて日本語の知識を積み上げていく方法で日本語を教えてきました。設立から32年目を迎える今年「NIC日本語教室」と名を改め、対話による交流を中心とした新たな活動に取り組んでいます。
相互理解の場として
まず、「日本人=教える人」「外国人=教えられる人」という関係性を変えるためにテキストの使用をやめました。クラスでは、ボランティアと学習者が共に自分の話したいことを自分の言葉で話す活動をしています。ある日のテーマは「子どものころの思い出」でした。あるテーブルでは、勉強ばかりしていた韓国の学習者の学生時代の話を聞いたり、ご両親との思い出を語り、故郷の家族を想ったりするベトナムの学習者の様子が見られました。また、「子どものころの遊び」について話しているテーブルもあり、鬼ごっこ、かくれんぼ、縄跳びなどの遊びは、みんながしていた遊びであり、多くの国々で共通であることが分かり、ボランティア・学習者ともに新たな発見がありました。
ボランティア・学習者の声
学習者:クセニアさん
「日本語が話したくて、NIC日本語教室に来ています。文法、漢字、言葉は家で勉強ができますが、会話はできないので、教室でたくさん話ができて嬉しいです。教室にはいろいろな国の人がいるので、他の国の文化や習慣も知ることができてとても楽しいです!」
学習者:チーさん、ゴマさん、サリーさん、ルックさん(左から)
「友達の紹介で教室に通っています。毎回色々な話が出来て楽しいです!みんなはとても優しくて、友達もできました。クラスの時間が1時間半では短いと感じるくらい楽しいです。」
ボランティアの声
「日本語教室のボランティア活動を通して、自分の知らない文化を知ることができ、毎回とても楽しく参加しています。学習者や、同じボランティアの仲間と会える日曜日がとても楽しみです。」
「テキストを使って教える教室から、対話型の教室になり、学習者とよりお話ができるようになりとても良かったと感じています。対話型が始まったばかりの頃は、大変でしたが、ようやく私たちも対話の活動に慣れてきました。引き続き、ボランティアとNICでより良く、楽しく活動ができるように努めたいと思っています。」
「対話を通して外国人には、こんな言い方の方が、伝わるんだなということを毎回ここで実践しながら学んでいます。」
誰もが笑顔で参加できる場に、暮らせるまちに
NIC日本語教室では、日本人と外国人がお互いに学び合い、交流を深めています。和気あいあいと誰かと繋がり楽しく交流できる教室では、笑顔があふれ、困ったときに相談できる場となっています。このように、誰もが気軽に参加でき、交流できる場が市内に増えていけば、多様な人々が暮らす社会の中でよりよいまちづくりに繋がっていくのではないでしょうか。
教室の様子を動画でご覧いただけます!
https://youtu.be/oj3iPZ-kQSw?si=fOGLO4IuuXT-J24K
※NIC日本語教室の様子をご見学いただくことも可能です。ご希望の場合はお気軽にお問い合わせください。