ニック・ニュース読者モニターアンケート
2020.09.24
ニック・ニュース読者モニターの方々からよせられたコメントを掲載します
Ⅰ P3~6の特集 「やさしい日本語」は何のため?誰のため?」 について
- やさしい日本語の具体例や考え方が示されていてよくわかった。いざという時に自分がどんなことに気を付ければよいのかわかり、実践しやすいと感じた。歴史的な経緯や現在、どんな分野で広がっているかもよくわかった。
⇒ありがとうございます。さまざまな分野での「やさしい日本語」の広がりが視覚的に伝わるよう、見開きを利用して、レイアウトを工夫しました。今後も読みやすい誌面作りに励みます。 - まず、本特集の「起承転結」がしっかりまとまっていて、理解しやすかったですし、あえてUDフォントを使用した理由が補足されていてとてもよかったです。内容についても、やさしい日本語の作り方のポイントが抑えられていたので、誰もがすぐに日常シーンから緊急・災害時まで日本に暮らす外国人の生活をサポートできる行動のヒントになったのではないか、と思いました。
- 項目を分けて書いてあり、よく理解できた。「ユニバーサルデザイン」の考え方が「やさしい日本語」に反映されているとのこと、そうですね。「やさしい日本語」で満たされる世の中になって欲しいです。私も自ら心掛けていこうと思います。たぶん「やさしい日本語」を話そうと努力すると、人は優しくなれるのではないかと思います。
⇒ありがとうございます。「やさしい日本語」に正解はありません。だからこそ、相手と話す中で反応をみながら歩み寄る必要がありますが、その姿勢は優しさや思いやりに溢れていると私も思います。 - 前に日本語学校の先生のマンガ「日本人の知らない日本語」という本の中で「やさしい日本語」のエピソードがあり、知っていましたが、より理解が深まりました。また「やさしい日本語」というのはユニバーサルデザインと言える」という文章に、その通りだなと思いました。「やさしい日本語」はみんなにやさしいですね。
- 相手に対する"思いやり"がその根幹にあると考える。そこからお互いに分かり合いたい、仲良くしたい、など共生の思いが私としては感じられる。さらに、付け加えるならば、「やさしい日本語」は何も異なった言語を使う人だけに使うではなく、日本人同士の間でも、親しいほど(間柄)、日常的な簡単な言葉遣いをしているのである。
- 海外からの人たちへの言葉遣い、気配りが必要であると痛感した。
- 社会人の大人が作る文章は、一定のレベルの人にしかわからない。それ以外の人々(子ども、不登校、障がい者、パート、定年者、高齢者、外国人など)にとっては"?"のオンパレードで「見ても無駄」「疎外感」「拒否感」を感じてしまうかも。「人目をひく」「関心をもってもらう」きっかけ作りには、簡素(シンプル)であることが必要。わからなければ、自発的に「聞く」「読む」「学ぶ」はず。とっつき易さがコミュニケーションやコモンセンスを広める方法なのですね。
- やさしい日本語の存在意義だけでなく、作り方のポイントも書いてあり、とても丁寧で自分でもやさしい日本語で表現してみたい!と感じました。やさしい日本語を自分で考えて作れるクイズ的なものも下にあり、その場ですぐアウトプットする機会があるのがとても良いなと思います。また、情報量(文字数)が多い分、イラストや写真などを多用し、カラフルに仕上げてあり、とても読みやすかったです。
⇒ありがとうございます。やさしい日本語は、外国の方に限らず子どもやお年寄りにも伝わりやすい日本語です。少し意識して使うだけで意思疎通につながり信頼感、安心感が高まるかもしれません。やさしい日本語は情報を取捨選択することも必要です。今回の特集はこんなところでもやさしい日本語が使われているという広がりをできるだけたくさんご紹介したく、取捨選択をしたにもかかわらず、文字数が多くなってしまいました。その分、文をできるだけ少なくし、イラストや写真を多用するよう心がけました。 - 自分はよく分かりました。なかなかNICニュースの中でやさしい日本語を説明するのは難しいのでは?でも少しでも知らなかった方に興味を持ってもらえるといいですね。文字が多くて小さい印象でした。自分の周りでは、やさしい日本語でもなかなか伝わらない外国人が多い印象があります。基本的には伝えようとする気持ちですよね。
- やさしい日本語の取り組みを初めて知りました。NHKのテロップの意味も。こういう取り組みを広めていっても日本語の美しさは変わらないと思います。どんどん進めていってほしいです。
- 日本にいるから、外国の人にも情報をわかりやすく理解してもらいたい、それに反対の意見はありません。しかしながら、日本には「郷に入れば郷に従え」ということわざがあるように、本人が習得する努力が必要。また、表面のわかりやすさだけでなく、本当に市民の間に外国人と共存していくのかという覚悟があるのかという根本的なところが問われるべき。
⇒ご意見のとおり、やさしい日本語は、日本語学習を前提にしています。日本語に慣れない外国人の方に対して、多言語化での情報発信に併せて、ひとつのコミュニケーションツールとして有効なものです。
やさしい日本語は、日本語学習の初級レベル、一般的には語彙1500~2000語の習得が必要で、初期日本語教育機会の公的保障と合わせて推進が図られています。
Ⅱ 印象に残った記事について
P7 ぶらりライブラリー
- ぶらりライブラリーでことわざが取り上げられていて、紹介されていた。「誰もしらない世界のことわざ」に興味を持ちました。きっと、「国際留学生会館から」で紹介されていた「語用論」では使われ方を調べ、そこかあその国の文化が読み取れるのかと思うとおもしろそうだなと感じました。
- コロナによって各国の状況を知るにつけ、違いがわかりました。習慣や感覚など、それらが生まれる背景を知ればもっと理解が進むと思われます。
- これは、その存在を知っていてもなかなかゆっくりと見て回る、目的をもって関連の図書を探すことは少ないと思われるので、毎回、テーマを決めて取り上げると良い。
P8 Leader's Eye
- ケニアと言えば、ライオンやゾウやヌーなどたくさんの動物たちが住んでいて、サファリや雄大な自然が一望できるイメージを持っていましたが、松岡さんの記事を読み、自分にも何かできることはないか考えるきっかけとなりました。今後のご活躍も応援しています。
- キベラスラムの話に大変驚きました。コロナの今、キベラの方々や松岡さんたちは、どうされているのでしょうか。マゴソスクールを支える会を検索してみたいです。
- ケニアにあるキベラスラムの存在を知りました。「マゴソスクールを支える会」の松岡さんの活動は命がけの様な気がします。頑張っておられ、素晴らしいと思います。
P1 NICあれこれ探検隊~海外児童生徒教育相談
- 「海外」から日本に来日した児童生徒の教育相談は、外国人のみならずホスト国の私たちも彼らの心配事や関心ごとに意識をもって、日ごろから関心を寄せることは大切と考える。
- 「同じ年齢」「同じ性別」「同じ出身地」...どうしても枠に入れてしまうのは、単一民族国家だからでしょうか。多くの人をまとめるためには、その方がトラブルが少ないのも確か。ただし、その弊害はずっと出続けているので、早く「実態」に目を向けなくてはいけないと思う。「平等」の意味のとらえ方を間違うと本質を取り違え、形式だけになってしまうのかも。難しい問題ですね。
- 外国人からの相談が具体的に書かれてありとても興味深かった。日本で日本人として暮らしているマジョリティには、やはりマイノリティの大変さが感じにくいので、このようにマイノリティならではの問題点を、NICを通して知られるのはとても良いなと思いました。次号もぜひNICならではの視点で在住外国人の困りごとや苦労について掲載していただきたいです。
→ご提案ありがとうございます。次号は新型コロナウイルス感染症の拡大により外国人の方が受けた影響、どんなことに困ったか、そしてさまざまな取り組みについて特集します。ぜひご覧ください。 - 海外から来た人にはいろいろな背景や事情があると思います。行政・教育機関ができる限り柔軟な処置をとっていってほしいと思います。
P7 NICレポート~ヘイトスピーチ、許さない。
- ヘイトスピーチは本当に腹が立つ。少なくとも子どもたちに悪影響を及ぼさないことに留意したい。
P10 編集後記
- 編集に直接かかわっている方のお仕事に対する日ごろ(プライベート)の真摯なお気持ち、取り組みが垣間見えてくる。正に、頭が下がります。今後、ますますご活躍ください。
⇒ありがとうございます。励みになります。今後も精一杯努めます。
Ⅲ その他
- UDフォントが誰にとっても見やすいフォントであれば、ぜひ今後はUDフォントを基本のフォントとして使うと良いと思いました。コロナの影響で近くのニック・ニュースのようなパンフ類の展示・配架がなくなりました。こういうふと目について手に取るようなものとの接点がなくなり、寂しさや情報収集の難しさを感じます。妙案があるわけではありませんが、ふと手に取るような感覚で知ってもらえる場の確保をどうするのか、考えていく必要があると思います。
⇒ご提案ありがとうございます。早速、印刷業者に問い合わせてみたのですが、作業用パソコンのうちUDフォントが使えるものは一部に限られているそうで、編集スケジュール的に難しいという結論に至りました。全てをUDフォントにするのは難しくても、できる範囲内で「読みやすい誌面づくり」の一環として積極的に取り入れていきたいと考えています。併せて、もっとUDフォントが広く普及するといいなと感じました。
また、配架場所につきましては、図書館、生涯学習センター、名古屋市営地下鉄などみなさまにとって身近な場所にご協力をお願いしています。デジタルでもご覧いただくことはできますが、今回の特集のように、見開きでパンフレットのようにやさしい日本語の広がりを視覚的にもお伝えするには、やはり実際に紙の本誌をお手に取っていただきたいと思っています。 - ビタミンカラーのオレンジ色の表紙から始まって、各記事のデザインや色使いがとてもかわいらしく、まとまっているな、という印象を受けました‼
⇒ありがとうございます。内容を充実させて一人でも多くの方に読んでいただけるよう努力しています。しかし内容の前に、まず「読んでみたい」と思って手に取っていただくことが大切だと考え、配色やデザインにもこだわり、編集作業をすすめています。今後もより一層励んでまいります。 - 紙面がカラフルでわくわくします!
- 今夏は猛暑らしいです。2018年は災害級の猛暑だったそうです。暑い国に住んでおられる方はどうやって暑さを克服しておられるのか知りたいです。
- リモートワークや現地法人等の現状はどうなっていますか。
- よくできていると思います。がんばってください。特集の「やさしい日本語」はとてもよかったです。
- テーマ「屋内と野外のとらえ方」。日本人はエアコンの効いた室内で快適に清潔におだやかに過ごすのを好むのに対し、外国の方々は、比較的野外で過ごすのを好まれているように見える。日本にいて、何か違和感を抱いたことはあるだろうか?
- カルチャーショックについて読みたいです。日本文化にどう適応していったのか。適応する過程で何が苦しいか。何が大変だったかなど。
⇒アイデアをお寄せいただきありがとうございます。参考にさせていただきます。毎号「ともくら」のコーナーでは、働くママやイクメン、アルバイトと学業を両立させる学生、お孫さんの面倒をみるおばあちゃんなど、
私たちにとって身近な立場でありながら、日本で暮らす外国人の方をご紹介しています。例えば、ごみの分別、小学校での掃除の時間や集団登校、会社での残業、ランチタイムの行列など、私たちにとっては当たり前のことでも、それぞれの立場で暮らす中で、外国人ならではの視点で気づいたことをお話しいただいています。初めは自国にはない習慣に戸惑い、理解に苦しみながらも、とりあえず受け入れてみることでその良さを見出して慣れていき、肯定的にとらえている様子が共通してみられます。私たちが特に考えずにやっていたことに対しての意味付けや利点などを教わり、改めて良さに気が付くことができます。こうした発見のきっかけになるように今後も内容を充実させていきます。 - 1年間お世話になりました。ニック・ニュースを読むことで、世の中の知らない出来事をたくさん知ることができました。心より感謝します。ありがとうございました。
- 1年間、私はいろいろとこの「紙面」を通して、自分自身の視野を広げ、見方を深めることができました。改めて感謝・お礼を申し上げます。
読者モニターのみなさま、1年間、大変貴重なご意見・アイデアをお寄せいただきありがとうございました。
みなさまからいただきましたコメントを参考に、今後もよりよい誌面作りに努めて参ります。
引き続き、ニック・ニュースをご覧いただけると大変嬉しく存じます。