2024.11.10
名古屋市内には現在、およそ150か国、96,000人の外国人住民が暮らしています。
そしてボランティアによって運営されている日本語教室が約44あり、外国人住民が生活に必要な日本語を学んだり、日本人ボランティアが交流を通して異なる文化や考え方に触れたりと互いに学び合いながら楽しく活動をしています。そのような日本語教室の活動をもっと広く知ってもらうため、NHKの連続テレビ小説でおなじみ、名古屋にもゆかりの深いスウェーデン出身の庭師、村雨辰剛さんをお迎えし、10月14日(月・祝)に、イベントを開催しました!当日は、200名を超える方々が参加しました。
エシカル・ペネロープ(株)代表の原田さとみさんが聞き手となり、お2人のテンポのよいトークショーが始まりました。
「16歳の時に初来日、日本の魅力は"分からない"を冒険できること」
今ほどインターネットで気軽に情報が得られなかった当時、スウェーデンから遠く、独自の文化を持った日本は村雨さんにとって分からないことだらけでした。だからこそ「未知の世界を冒険してみたい!」と辞書を片手に独学で日本語を学び来日。語学講師として働いていた際は、ここ名古屋で約5年間暮らしていたそうで、原田さんからの「おかえりなさい」に「ただいま」と応え、会場を沸かせていました。
「分からないからこそ、コミュニケーションを大切に」
日本での暮らしは、母国と違うことも多いが、だからこそ色々な人と話をして意見交換することが大切だと考えている村雨さん。語学講師として働いていた際もコミュニケーションを通して相手を理解するように努めたそうです。庭師に転身後に移り住んだ西尾市では、地域の方と知り合うため積極的にあいさつをするように意識していたそうです。その努力もあり、近所の方が野菜を分けてくれたり、日々お互いに声を掛け合ったりと、よい近所づき合いができたと当時を懐かしみながら語られました。
「~にほんごでつながろう~だれもがくらしやすい まちを目指して」
トークショー後半には会場から、「子どもの居場所づくりを目指し日本語教室を立ち上げた。積極的に助けを求められない外国人の方にはどのように手を差し伸べたらよいのか」という質問が寄せられました。村雨さんは、「日頃から声をかけて、まず関係性を作っていくことが大切。外国人にとって困ったことがあったときに助けてくれる人がいることは本当にありがたい」と答えていました。さらに「多文化共生について考えていくことは今後の日本社会の中で必要なこと。まずは互いにコミュニケーションすること、住民同士の交流が必要、そんな交流ができる場所が日本語教室かもしれないですね。」と話しました。
参加者からは、「外国の方と触れ合ったことは今までなかったけれど、今日のお話を聞いて日本語教室のボランティアなど交流をしてみたい」という声がありました。すでに日本語教室へもこれからボランティアを始めてみたい、というお問い合わせがあったようで、多くの方が地域日本語教室への関心を高めるきっかけになりました!