2025.05.14
新緑まぶしい4月19日の土曜日。日本人と外国人が名古屋市内をウォーキングしながら国際交流を深めるイベント「NIC国際交流ウォーキング2025春」を実施しました。
今回のコースは「名古屋城」。名古屋の歴史と文化がつまった代表的な観光地として名高い場所ですが、実はこのイベントで名古屋城内を歩くのは初めてです。
当日の参加者は日本人14名、外国人8名の計22名。外国人の国籍は中国・フランス・フィリピン・インド・ポーランド・エジプト・ヨルダンと、国際色豊かなメンバーとなりました。12名のNICボランティアも加わり、4グループに分かれてウォーキングがスタートしました。
春爛漫(らんまん)の名古屋城ウォーキング
市内でもとりわけ緑豊かな名古屋城内は、鮮やかな新緑とふくよかな八重桜が輝き、とびきりのウォーキング日和となりました。この日は最高気温28度の夏日との予報が出ていましたが、木陰を通る風はとても心地よく、「こんな暑い日はビールがおいしいね」と話しながら、参加者同士、少しずつ距離を縮めていました。
正門から入場し、西の丸御(お)蔵(くら)城(じょう)宝(ほう)館(かん)・御深井(おふけ)丸(まる)・天守閣(てんしゅかく)・本(ほん)丸(まる)御(ご)殿(てん)・二の丸庭園と、見どころを順番にまわりながら、ボランティアのガイドに耳を傾けます。
ボランティアは英語と日本語を使い分けながら説明をするのですが、この時一番難しいのが、歴史的な用語や知識を外国人にわかりやすく伝えることです。とくに、名古屋城の壮大な石垣は見逃せない重要ポイントですが、城作りの名人と言われた武将の加(か)藤(とう)清(きよ)正(まさ)が運んだと伝わる「清(きよ)正(まさ)石(いし)」や、築城を担当した大名を示す刻印の意味など、その歴史的背景も含めて外国語で伝える
のはとても難しいのです。
ボランティアのみなさんは何カ月も前から勉強を始め、事前のミーティングやグループメッセージでは各自勉強した貴重な情報が活発に飛び交っていました。その甲斐あって、外国人だけでなく日本人の参加者も、ボランティアのガイドに熱心に聞き入り、
名古屋城を存分に楽しんでいた様子でした。
最後の集合場所である東門の目前、二之丸の藤棚の下でひとやすみしたあと、天守閣と隅(すみ)櫓(やぐら)を背景に集合写真を撮影。イベントとしてはここで解散となりましたが、参加者とボランティア達は「金シャチ横丁でランチにしましょう!」とランチのお誘いに大忙しでした!
国際交流の歩みはつづく
外国人参加者の中には「以前に名古屋城を観光で訪れたことがあるが、このイベントを通して、より名古屋城のことを知れて大変よかった」という感想が多く聞かれました。
また、「日本人の友達がほしい」と言っていた外国人の参加者は、同じグループの日本人参加者たちと、「今度一緒にビールを飲みに行こう」という約束が成立したようでした。
英語を勉強中の日本人参加者の1人は、外国人と英語で話す機会が欲しいとの動機から参加。「外国人参加者との会話はもちろん、ボランティアや他の日本人参加者の英語を聞くのも大変勉強になった」と思わぬ収穫があったようです。それぞれ思い思いの交流を楽しむことができた爽やかな春ウォーキングとなりました。
次回、秋のウォーキングイベントでも素敵な交流の輪が広がるよう、さっそく準備にいそしむボランティアたち。
どんなコース、どんなメンバーになるか、どうぞお楽しみに!
★NICでは、年に2回、春と秋に「NIC国際交流ウォーキング」を実施しています。ぜひご参加ください。