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「みんなの夢が叶いますように」先輩たちからのメッセージ~外国人の子どもと保護者のための進路ガイダンス2023~

2023.08.26

教育制度は、国によって様々です。日本に暮らす外国にルーツをもつ子どもやその家族は、言葉の問題などから日本の教育制度について十分な情報を得られないことがあります。母国との制度の違いや、キャリア形成につなげるためのステップ、高校受験の仕組みなど、複雑な取り決めが分からず、準備のタイミングを逃してしまうこともあります。

そこで、NICでは毎年ガイダンスを実施することで、多言語で中学校卒業後の進路について情報提供し、相談に応じています。

進学に要する費用や利用できる支援制度の説明、外国人特別選抜枠をもつ公立校や、定時制・通信制・各種学校など多様な進学先について、各校の先生方による学校紹介を通し、受験や進路選択について考えることができる機会です。今年度は729日(土)に実施し、73名が参加しました。

ガイダンスで参加者の注目を最も集めるのは、自分たちと同じく外国ルーツをもつ先輩の体験談。今回は、ペルー出身のヒデキさん、ベネズエラ出身のカルラさん、中国出身の左(さ)さんの3人が、各々の体験から参加者にエールを送りました。

「あきらめずに続ける」ということが大事だと、皆さんに伝えたいです。――ヒデキさん

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2019年、母国のペルーから父のいる日本に家族で来日したヒデキさん。

日本で中学3年生を3か月間過ごしたのち、卒業。今はA高校の定時制に通っています。

新しい環境下で思うように過ごせず、不安な日々を乗り越えてきたヒデキさんは、参加者にこう語りかけました。

「皆さんの中には、まだ日本語を話せない人も、日本の文化を全く知らない人もいっぱいいると思います。どうしても無理、あきらめたい、つらいと思うこともあると思います。でも、『あきらめずに行動し続ける』ということが大事だと、皆さんに伝えたいです。」

*ヒデキさんは、別の記事でも取材しています。

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交流することで新しい友達を知ることができて、自分の日本語にもつなげていくことができます。――左さん

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「まさか、自分が日本で学生生活を送ることになるとは思っていませんでした。」と語ったのは、2020年に日本に来た左さんです。

来日したばかりの時は日本語力がまだ十分ではなかったため、中学3年生に転入。それは、皆よりも1歳年上での学生生活のスタートでした。日本語を勉強するため、市内の日本語教室とNIC子ども日本語教室にも通い始めました。

学校に入ったばかりの頃は、見知らぬ人と環境に囲まれ、緊張と不安におそわれていたという左さん。しかし、「先生やクラスメイト、ボランティアはみんな親切で、自分が外国人であることを気にしないで、一緒に遊んだり、話したりしてくれました。今では中国の文化・日本の文化を友達とお互いに分かち合っています。」と語ってくれました。

今年からは自身が学習者として通っていたNIC子ども日本語教室でボランティアとして活動を支える側となり、活躍中の左さん。

「皆さんの夢が叶いますよう祈っています。頑張ってください。」と、参加者にエールを送りました。

皆さんには、将来の夢はありますか?私にはあります。――カルラさん

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.「ベネズエラの教育制度は、日本と違って小学校6年、中学校5年です。私は(当時)中学4年生だったので、あと1年で中学校を卒業できるタイミングでした。でも日本では高校生の年齢を過ぎていたことと、コロナのこともあって、勉強を続けられませんでした。」

2021年の夏、家族と共に日本で暮らすことになったカルラさんはそう語ったのち、「おどろいたし、とても悲しかったです。」と続けました。

日本語ができなかったため、月曜日から日曜日まで毎日地域の日本語教室に通い、一生懸命勉強しました。

先生から「高校に行った方がいい」と教えてもらってからは、家での受験勉強も始めました。特に、言葉の表現が難しい面接の練習は何度も重ねたそうです。

「日本語の勉強については、言葉の壁があるため家族には相談することができませんでした。日本語教室のボランティアや先生、友達が支えてくれて感謝しています。」

カルラさんのたくさんの努力が実り、2022年に無事C高校の定時制に入学することができました。勉強については今でも不安になることもありますが、毎日忙しくも楽しい高校生活を過ごしているといいます。

「皆さんには、将来の夢はありますか?」

参加者にそう問いかけたカルラさんは、自身の夢について語ってくれました。

「私にはあります。それは、心理学者になることです。私には、悩んだり困ったりした経験があるので、色々な人の気持ちがわかると思います。日本に住んでいる外国人だけではなくて、日本人も助けたい、心のサポートをしたいです。みんなが自分らしい生き方を見つけられるような手助けがしたいです。そんな心理学者になれるよう、勉強を続けたいと思います。」

参加者の声

学校紹介、先輩たちの体験談が終わると、名古屋市・愛知県の教育委員会、NIC海外児童生徒教育相談員、体験談の発表をした先輩、学校紹介を行った6校がブースを構え、参加者からの質問や相談に個別に応じました。

「私が感じたのは、やっぱり難しくてあきらめたくなる時もあるけれど、(先輩たちの話を聞いて)やっぱりそうだよね、頑張らないといけないなと思いました。自分に合う高校を見つけたいなと思っています。」(CAを目指すフィリピン出身の中学生より)

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