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【Vol.3】留学生の「今」〜あなたの留学生活を教えてください! 第2弾〜

2023.11.19

1983年策定の「留学生10万人計画」から40年を迎える今年、首相の諮問機関「教育未来創造会議」は「J -MIRAI(未来を創造する若者の留学推進イニシアティブ)を提言しました。2033年までに留学生40万人を受け入れ、卒業後の国内就職率を60%(国内進学者を除く)に引き上げることを目指しています。

留学生がより一層注目される中、名古屋に暮らす留学生はどのようなきっかけで日本に来て、日々を過ごしているのでしょうか?また、どのような夢や目標をもって勉強や研究に励んでいるのでしょうか。彼らの留学生活について聞いてみました。

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【外国人定住者や労働者が多いことが、名古屋の特徴だと思います。―ヤーニンさん】

前回の記事で、来日のきっかけや留学生を支援する仕事について語ってくれたヤーニンさん。留学生当時の生活についてもお伺いしたいと思います。どんなことを学ばれていましたか?

 大学・大学院では、移民や難民、特に「移動を伴う労働者」について研究していました。イタリアで毎年開かれている「国際平和文化フォーラム」に参加したことが大きなきっかけでした。そのフォーラムには、自身も移民であるジャーナリストや、移民・難民が抱える課題について研究している人がたくさん集まっていて、とても刺激を受けました。名古屋は日本有数の工業地域で、外国人定住者・労働者が多いことが特徴です。自分の研究とつながるところがあったこと、自分の経験を活かして、日本に住んでいる外国人のサポートをしたいと思ったことが、大学卒業後も名古屋に留まっている理由のひとつかもしれません。

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新型コロナウイルスのパンデミックの影響はありましたか?

 実は、大学院を20203月に卒業したのち、南米のエルサルバドルでボランティア活動をして同年9月に現在の職場に入社する予定だったんです。ご存じのとおり、パンデミックの影響でエルサルバドルには行けずじまいで、自分が立てた計画が全てできなくなってしまったことは、とてもショックでした。また、日本でのビザの申請が上手くいかず、母国のタイに一旦帰らなければならなくなった時がありました。その後(日本の)入国制限が始まりました。日本に入国できなかったため、入社時期が延長されて、タイで無職の状態で半年間過ごさなければなりませんでした。待っている間は、先が見えないことに不安が募り、このままタイにいた方が良いのかな、とまで考えていました。

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italy photo.pngイタリアでの国際平和文化フォーラムでの1コマ。

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大学内 留学生交流会.jpg大学の留学生交流会。最前列右から2番目がヤーニンさん。

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―大変な時期を乗り越えて、今のヤーニンさんがいらっしゃるんですね。

 日本に暮らしてもう何年も経ちますが、住んではいても「ここの人」にはなれないんだな、という感覚は今でもあります。現在、一般社団法人グローバル愛知で主に留学生の就職支援に携わっていますが、学生たちから「企業から外国人は採用しないと言われた」とか、アパートを借りる際に「外国人だと住めないよと言われた」という経験を聞くと、落ち込んでしまうことがあります。どちらの気持ちも分かるからこそ、外国人を受け入れる姿勢がもっと広がると嬉しいなと思います。

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【仕事における「ほうれんそう」の考え方に感動しました!―アインさん】

一アインさんは名古屋に来る前に他の地域で暮らしていたと聞きました。

 そうなんです。実は、名古屋に来たのは今年の4月で、それまでは初来日の2017年からずっと大阪で暮らしていました。現在は名古屋市立大学大学院の修士課程1年生です。大阪の日本語学校で学んだ後、2019年から和歌山大学の経済学部に大阪から通っていました。

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【モザイクあり】IMG_8977.jpg

.アインさん(写真右)、弟さんとのツーショット。

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来日のきっかけを教えてください。

 高校生の時に、母から言われて日本語を勉強し始めました。その日本語力を活かして、母国ベトナムにある日本語センター(ベトナムの人が日本語を勉強する場所)でアルバイトを始めたのが、僕にとって日本とつながるきっかけだったと思います。そこで日本人と一緒に働く機会があり、その働き方に感銘を受けたんです。特に「ほうれんそう」の考え方は素晴らしいと思いました。些細なことでもきちんと「ほうれんそう:報告・連絡・相談」することで、困ったことがあってもスムーズに物事が進む様子を目の当たりにしました。「もっと勉強したい、知りたい」という気持ちが強まり、日本に来ました。

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一2019年に和歌山大学に入学されたということでしたが、新型コロナウイルスの影響はありましたか?

 大学生活は、まさにコロナ禍まっ只中でした・・・。友だちもつくれず、毎回オンラインの授業。「こんな状況なら、ベトナムからでも受講できてしまうな」と、せっかく日本に来たのにもったいない気持ちが募りました。「大学生活」を過ごせなかったことに、今でも悔しさが残っています。

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アインさん.jpg

アインさんの一日

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一現在はどんなことを勉強・研究されていますか?また、名古屋と大阪の違いを感じることはありますか?

 アジア諸国の経済規模が、貿易にどのような影響を及ぼしているかを学び、調査しています。貿易とは、国と国、人と人とのやり取りです。ベトナムと日本、どちらの国の言葉や文化も経験してきた自分は、その特性を活かせると思います。いつか母国と日本の架け橋に、また日本と海外の架け橋になりたいと思っています。その目標の第1ステップとして、現在は日本の商社で仕事を探している最中です。

―大学院の授業や研究、就職活動にアルバイトと大変かと思いますが、頑張ってください。応援しています!

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★前回の記事はこちら

 

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